映画 「ジャッキー・ブラウン」 魅力 タランティーノ炸裂!スチュワーデスの生き残りをかけたマネートラップ

ジャンルを問わず一年中、映画漬けの生活を送っている、自称ゆるーい映画オタク⁉の私が

独断と偏見でオススメする今日の一本は、犯罪サスペンス映画「ジャッキー・ブラウン」です。

 

引用元:ジャッキー・ブラウン / © 1997 MIGHTY MIGHTY AFRODITE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED

 

 

 

 

作品紹介

 

「運び屋」を物語の核とした、エルモア・レナードの小説「ラム・パンチ」を原作に、クエンティン・タランティーノが監督・脚本したクライムサスペンス。

1997年にアメリカで製作されました。

 

70年代のアフリカ系アメリカ人を客層に想定したブラックスプロイテーション映画のスターであるパム・グリアが主演をつとめます。

「レザボア・ドッグス」「パルプ・フィクション」と傑作が続いたタランティーノ監督の3作目の長編作品で、公開当時はかなりの期待を背負った作品でした。

 

サミュエル・L・ジャクソン、ロバート・フォスター、ロバート・デ・ニーロなどの有名役者が脇を固め、サミュエル・L・ジャクソンが第48回ベルリン国際映画祭銀熊賞(男優賞)を受賞し、サンディエゴ映画批評家協会賞で主演女優賞をパム・グリアが、助演男優賞をロバート・フォスターがそれぞれ受賞され、さらに数々の賞にノミネートされました。

 

引用元:YouTube公式より / Jakkie Brown Official Trailer

 

見どころ&おすすめ

 

パム・グリアの過去のイメージをタランティーノは活かしながら、新たなキャラクターを創造したカッコいい主人公ジャッキー・ブラウンの魅力に注目です。

 

70年代のテイストを全面に押し出した鮮やかな色彩の描写や、繊細な心理描写は重要な見どころ。 そして50万ドルの行方を巡るクライムサスペンスと、2人の恋愛の行方という二つの展開が同時進行していく内容も見どころポイント。

 

豪華なキャストたちを用いた、見ごたえタップリのストーリーは見ごたえがあります。

 

タランティーノ監督と言えば、血しぶき舞うバイオレンスを前面に出した作品が多いのですが、本作は比較的落ち着いた描写が特徴で、かえってそれが全体の雰囲気を引き締めており、いつもとは違うタランティーノ作品というところも魅力でしょうか。

 

また、タランティーノが選んだセンスのいい音楽も是非耳にして欲しいところです。

 

タランティーノを尊敬するファンは、是非とも観ていただきたい作品で、いつもとは一味違うタランティーノが見れますよ。  

緊張感のある犯罪サスペンス好き、大人の恋愛に触れたい方にお勧めで、とくに違いの分かる大人たちに観ていただきたい作品です。

 

おすすめ度

 

★★★★☆             4点

 

主要キャスト・スタッフ

 

ジャッキー・ブラウン (パム・グリア)
オデール・ロビー (サミュエル・L・ジャクソン)
マックス・チェリー (ロバート・フォスター)
ルイス・ガーラ (ロバート・デ・ニーロ)
メラニー・ラルストン (ブリジット・フォンダ)
レイ・ニコレット (マイケル・キートン)
マーク・ダーガス (マイケル・ボーウェン)
 

 

監   督 クエンティン・タランティーノ
脚   本 クエンティン・タランティーノ
製   作 ローレンス・ベンダー
製作総指揮 リチャード・N・グラッドスタイン
  エルモア・レナード
  ボブ・ワインスタイン
  ハーヴェイ・ワインスタイン
   
 

 

1997年 公開   154分   アメリカ

 

1998年 公開   154分   日  本

 

簡単な、あらすじ

 

引用元:ジャッキー・ブラウン / © 1997 MIGHTY MIGHTY AFRODITE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED

 

過去に一流航空会社に勤めていたが、麻薬がらみで逮捕され解雇されてしまい、今はメキシコの航空会社に勤める中年黒人スチュワーデスのジャッキーは、生活苦から密売人の売上金をメキシコからアメリカへ運ぶ「運び屋」をしていた。

 

だがある日、ジャッキーは武器密売人オデールを追っていた捜査官レイに逮捕されてしまう。 すると、レイから不起訴にする代わりに、オデールの逮捕に協力するよう司法取引を持ちかけられる。

 

ドジをして捕まった部下を保釈後に、殺してしまったことを知ったジャッキーは、

自分が保釈されると証拠隠滅のためオデールに消されてしまうことを悟った。

 

人生も半ば過ぎの彼女は、親しくなった保釈屋マックスとともにすべてを清算するため密売人と警察をだまし、一攫千金の計画を立てるのだった。

 

そのジャッキーの計画とは?

果たして一世一代の大博打の結末は・・・

 

引用元:ジャッキー・ブラウン / © 1997 MIGHTY MIGHTY AFRODITE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED

 

登場人物の相関図

 

ここで主要人物たちの関係と役所を紹介します。

 

 

ジャッキー・ブラウン


引用元:ジャッキー・ブラウン / © 1997 MIGHTY MIGHTY AFRODITE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED

 

メキシコの三流航空会社で20年近く安月給で勤務しているスチュワーデス。

オデールから売上金の運び屋を請け負っていたが、逮捕されたのをきっかけに、オデールと連邦捜査官を欺(あざむ)く一発勝負を企てる。

 

マックス・チェリー


引用元:ジャッキー・ブラウン / © 1997 MIGHTY MIGHTY AFRODITE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED

 

保釈を代行する保釈金融業者。

ジャッキーから自分のことがバレるのを恐れたオデールが、彼女の保釈を依頼する。

さえない中年男性が人生最後の一目惚れをし、ジャッキーの計画に手を貸す。

 

オデール・ロビー


引用元:ジャッキー・ブラウン / © 1997 MIGHTY MIGHTY AFRODITE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED

 

武器密売人。

仲間が逮捕されると、裏切りを恐れて殺してしまうほど慎重で用心深い男。

ジャッキーに売り上げ金をメキシコから運ばせているが、逮捕されたことを知り、彼女を保釈して始末しようとする。

 

ルイス・ガーラ


引用元:ジャッキー・ブラウン / © 1997 MIGHTY MIGHTY AFRODITE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED

 

オデールの相棒。

昔は切れ者だったルイスも刑務所生活が長すぎたせいか、今はただのヤク中でボケてしまい役に立たない男になっている。

メラニーとたった3分の肉体関係となる。

 

メラニー・ラルストン


引用元:ジャッキー・ブラウン / © 1997 MIGHTY MIGHTY AFRODITE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED

 

オデールの愛人で典型的なL.A.サーファーガール娘風。

ヤク中で尻が軽いのだが、オデールの偉そうな態度に嫌気がさしている。

オデールの金を横取りする計画をルイスに持ちかける。

 

レイ・ニコレットとマーク・ダーガス


引用元:ジャッキー・ブラウン / © 1997 MIGHTY MIGHTY AFRODITE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED

 

連邦捜査官のレイ(右側)とL.A.市警刑事のマーク(左側)。

オデールを捕まえるため、ジャッキーに目をつけた2人は、オデールの逮捕に協力することを条件に、渡航許可と免責をあたえるという取り引きをジャッキーに持ちかける。

 

映画「ジャッキー・ブラウン」の魅力

 

ジャッキー・ブラウン(パム・グリア)の魅力

冒頭、主演のジャッキーが颯爽(さっそう)と歩いているが、どうも制服のサイズが合っていない。 美人なんだけど、化粧や髪形に中年感が出ていて、いまいち野暮(やぼ)ったい。

 

ここに彼女の生い立ちが表現されています。

 

ジャッキーの元旦那さんは一流航空会社のキャプテンで、彼女は同じ会社でスチュワーデスをしていました。

 

しかし、ジャッキーは旦那の麻薬を運んだ罪で捕まってしまい、会社をクビに。 やっと見つけた新たな職場は、三流の航空会社で給料は激減。 彼女は、もう一流の会社には戻れないことは分かっていた。

 

だから、仕方なくヤバい副業に手を出しちゃったんだろうな。

 

40を過ぎて人生も折り返し、もう人生を諦めちゃったから服も化粧も髪も、全部どうでもいいと思っている感じ。

 

だけど話が進むにつれ、そんな彼女はどんどんキュートな女性に変わっていきます。

 

なぜなら、ジャッキーが自分を取り戻す物語なのだから。

そうなのです、この映画はジャッキー・ブラウンというキャラクターを魅力的に描いた作品なのです。

 

彼女の心の変化や覚悟をセリフではなく、彼女の容姿で魅せていく作品の作り方はさすが、タランティーノ。

 

主役を演じたパム・グリアは、自分の魅力を前面に出した演技で、観る者を魅了しました。

 

オデール・ロビー(サミュエル・L・ジャクソン)の魅力

そんなジャッキーの弱みに付け込んで「運び屋」をさせているのは、風貌にかなりのインパクトがある武器密売人のオデール。 この男、狡猾(こうかつ)でかなりの慎重さを持ち合わせている人物。

 

ただ、自分の身に危険がおよぶ可能性や、裏切る可能性を感じると容赦なく相手を殺してしまう冷酷で危険な奴なのに、仲間を見る目がなさ過ぎるところに人間味を感じてしまいます。 そんなオデールは、圧倒的な存在感とカリスマ性で物語に深みをもたせております。

 

彼は、銃に関するマニアックな知識をマシンガントークで披露する場面があります。 きっと、銃マニア好きが高じて結果的に武器商人になったんだろうな、と勝手に想像してしまいました。

 

個性的な演技を披露したサミュエル・L・ジャクソンは、このキャラクターにぴったりのハマり役です。

 

ルイス・ガーラ(ロバート・デ・ニーロ)の魅力

そんなオデールの相棒のルイスは、昔は切れ者だったようだけど、今はただの薬物中毒でほとんど役に立たないダメ人間の前科者。 そして、仲間の足をひっぱっちゃうポンコツぶり。 メラニーには仕事のできなさをバカにされ、小さい子供のように怒る情けないシーンを披露しております。

 

昔取った杵柄(きねづか)も、こうなると色あせてしまいます。 こういう年の取り方はしたくないという見本のよう。

 

この役を演じたのは、ロバート・デ・ニーロ。 

マフィアのドンなど大物役を演じることが多いにも関わらず、本作では少々くたびれた間抜け顔の小物感ただよう役を見事に演じました。 演技の幅がとてつもなく広い、さすが名優デニーロと、うなってしまいます。

 

マックス・チェリー(ロバート・フォスター)の魅力

ジャッキーが恋する相手で、保釈の手続きや保釈金の貸付などを行なう金融業の保釈屋マックス。 彼は、この仕事を何十年も続けている真面目で堅物な中年男性。

 

顔は普通で背丈はそんなに高くなく、頭のてっぺんが少々はげている中年というより初老の域に入っており、彼もジャッキー同様、「俺の人生はこんなもんだ」と人生を諦めている感じの人物。

 

そんな彼は、保釈代行で出会ったジャッキーに一目惚れしてしまいました。

ジャッキーの聴いていた楽曲を音楽ショップで購入して聴いたり、名刺を渡したのにわざわざ彼女の留守電に連絡先を残したりと、初々しい中学生男子の恋心のような、たどたどしさを見せます。

 

そんなマックスの誠実な姿に、ジャッキーは次第に惹かれていったのです。 そして彼を信用し、彼を「計画」のパートナーに選びました。

 

ラストの2人のやり取りは、渋い大人の恋愛を魅せてくれます。

結局、物語の中では2人のその後の行方は分かりません。

どうなるのだろう? スペインに行ったのかな? 想像がふくらみます。

 

そう、この映画は大人の恋愛映画でもあるんです。

 

マックス役を演じたロバート・フォスターの落ち着いた演技は、この作品の重要な要素になっています。

 

助演キャストたちの魅力

本作にはブリジット・フォンダ、マイケル・キートン、クリス・タッカーなど個性的なキャストたちが登場します。 主要キャストたちと同様に、彼らの演技は物語の世界観を豊かにし、この映画独特の雰囲気を作り出しております。

 

ぜひ、彼らの魅力ある演技を体感してください。

 

サウンドトラックの魅力

音楽はタランティーノが選曲した、70年代のソウルミュージックで大人の渋〜い魅力が満載です。

 

オープニングでジャッキーが「動く歩道」を凛とした姿で移動しているシーンで流れる「Across 110th Street(110番街交差点)」はナイスチョイスな選曲。 これでつかみはオッケー。

 

なんと、パム・グリアが10代で録音したという「Long My Woman」が収録されており、若さを出しながらも堂々と歌い上げております。

  

そして個人的には鳥肌ものの「Street Life」。 やっぱりこの曲、好きだなー。

 

音楽も映画のシーンとともに、印象に残るように良〜く考えられているんだろうことが分かります。 楽曲を聴いたらシーンが思い浮かびます。

 

個人的には、「誰もが知っているスタンダード曲ではないが、印象深い曲」という絶妙な選曲をラインナップしているところが素晴らしい!

タランティーノ、ナイスな選曲だぜ!

 

映画「ジャッキー・ブラウン」のサウンドトラックの内容は以下の通りです。

 1 Across 110th Street – Bobby Womack and Peace

 2 Beaumont’s Lament – Dialogue excerpt featuring Samuel L. Jackson & Robert De Niro

 3 Strawberry Letter 23 – The Brothers Johnson

 4 Melanie, Simone and Sheronda – Dialogue excerpt featuring Samuel L. Jackson & Robert De Niro

 5 Who Is He (And What Is He to You?) – Bill Withers

 6 Tennessee Stud – Johnny Cash

 7 Natural High – Bloodstone

 8 Long Time Woman – Pam Grier

 9 Detroit 9000 – Dialogue excerpt featuring Council Cargle

10 (Holy Matrimony) Letter to the Firm – Foxy Brown

11 Street Life – Randy Crawford

12 Didn’t I Blow Your Mind This Time – The Delfonics

13 Midnight Confessions – The Grass Roots

14 Inside My Love – Minnie Riperton

15 Just Ask Melanie – Dialogue excerpt featuring Samuel L. Jackson & Robert De Niro & Bridget Fonda

16 The Lions and the Cucumber – The Vampire Sound Incorporation

17 Monte Carlo Nights – Elliot Easton’s Tiki Gods。

 

最後にお気に入りのナンバー「Street Life」のライブ動画を紹介します。

 

引用元:YouTube公式より / The Crusaders – Street Life (Live Montreux 2003)

 

本作の隠れた魅力

エルモア・レナード原作「ラム・パンチ」の主役ジャッキーは、ジャッキー・バークという白人でした。 しかし、70年代ブラックスプロイテーション映画の人気女優パム・グリアを10代の頃から憧れていたタランティーノは、原作では白人の設定を黒人に変更して脚本を執筆し彼女を起用しました。

 

映画「パルプ・フィクション」のジョディ役でパム・グリアを起用したかったが、身長の問題で断念した経緯があり、ついに本作の3作目で彼女の出演が叶いました。

それだけ彼女への想いの高さが分かり、だからこそパムの魅力を引き立たせる演出がなされているのです。

 

ここでトレビアを少々。

 

ジャッキー・ブラウンの留守番電話の声として、タランティーノがカメオ出演しております。

 

また、ジャッキーの愛車は「パルプ・フィクション」でブルース・ウィリスが乗っていたクルマと同じ車でした。 その車種はホンダのシビックで、タランティーノが乗っていたことがあるらしく、彼の作品にはシビックがたびたび出ることがあります。


引用元:ジャッキー・ブラウン / © 1997 MIGHTY MIGHTY AFRODITE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED

 

感  想

 

引用元:ジャッキー・ブラウン / © 1997 MIGHTY MIGHTY AFRODITE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED

 

個人的に、この映画「ジャッキー・ブラウン」は大変お気に入りで、タランティーノ作品の中でも最上位にくるほど印象深い作品です。

 

タランティーノ作品にしては、バイオレンスなしの地味な印象で、テンポの遅い落ち着いた雰囲気で展開していきます。 その分、キャストたちの演技に渋さが感じられる大人の作品だと思いました。

そんな中で、デニーロの意外な使い方が、意外と似合っていたのが印象的。

 

ただ、聞くところによると、この映画は本国でコケたとか。。

 

本作の最後は、ハッピーエンドで終わります。 めでたしめでたし。

しかし、ただ単にハッピーエンドで終わる以上に意味がありました。

 

物語の終盤でジャッキーは、武器商人オデールと警察の両方を出し抜き、みごと大金を手に入れます。 これは彼女の知恵と勇気で成し遂げたものでした。

ここに彼女が自分の運命を自らの手で切り開いた強い女性を表しており、生き残るための決意が込められているのです。 

 

タランティーノは、この映画「ジャッキー・ブラウン」を通して、人生を再スタートすることの大切さを、そして自分で運命を切り開く強さが重要だということを伝えたかったのだと思いました。

 

そう、人生の再スタートと自己決定の重要性を描いた映画なのです。

 

どんな困難な状況になっても、決してあきらめない強さと自分をコントロールする賢さが必要で、ジャッキーのキャラクターはそんな女性の象徴のようなものを表しているんです。

 

この映画を通して、観ている者たちの人生にメッセージが送られます。

私たちにも自らの人生を切り開く勇気を持てと・・・

 

引用元:ジャッキー・ブラウン / © 1997 MIGHTY MIGHTY AFRODITE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED

 

 

 

 

あらすじは、別サイトです。
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