映画「サイレントヒル」 あらすじ 独創的で圧倒的な映像美に衝撃!を受けるホラー作品

ジャンルを問わず一年中、映画漬けの生活を送っている、自称ゆるーい映画オタク⁉の私が

独断と偏見でオススメする今日の一本は、ホラー映画の「サイレントヒル」です。

 

引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production All Rights Reserved.

 

作品紹介

 

コナミから発売され、全世界で大ヒットしたゲーム「サイレントヒル」を原作として、2006年にカナダ、フランス、アメリカ、日本で合作されたホラー映画です。

 

この映画は、ゲームの大ファンであった監督が実写映画化を熱望し、原作のコンセプトである「虚構と現実の入り混じった狂気の世界で起こる、悲しいストーリー」を忠実に再現しております。

 

最愛の娘シャロンが家を抜け出し、徘徊しては悪夢にうなされ叫ぶ「サイレントヒル」と言う奇妙な言葉。

 

母親のローズは、その謎を解くためシャロンを連れ、実在するウエストバージニア州の街サイレントヒルをたずねるが、そこは人けのない深い霧におおわれた街で、一度足を踏み入れると抜け出すことのできない、呪われた迷宮だった。

 

忽然と姿を消してしまったシャロンを探すローズは、想像を絶する恐怖に襲われていく・・・

 

本作は、北米総収入額が約4700万ドル、海外では約5000万ドルの興行収入を上げ大成功をおさめています。

また2012年には、アメリカで続編「サイレントヒル:リベレーション」が公開されました。

 

引用元:You Tube公式 / サイレントヒル

 

見どころ&おすすめ

 

原作は日本のゲームですが、ゲームをプレイしたことがない方が観ても、十分に見ごたえのあるホラー映画でおすすめします。

実際自分は、ゲームをプレイしたことがないので、ゲーム内容を知りません。

 

いきなり、ワァっと驚かされる心臓に良くないタイプではなく、じわじわと緊迫感が押し寄せる感じのホラー映画です。

 

この映画の注目ポイントは、独特で圧倒的な映像の美しさです。

個人的には、美術鑑賞をしているくらいに感じる、映像美!

 

そして、ストーリーの展開も情緒的なドラマ性があり、これまた優秀で見ごたえがあります。

 

ホラー映画や原作ゲームファンの方には当然オススメですが、グロテスクや痛々しい描写が控えめなPG-12指定なので、怖いものが苦手な方にも鑑賞するハードルは低いかと思います。

 

とにかく、この独特で圧倒的な映像美は一見の価値がありますよ。

 

是非みなさんも、この独特な映像美の世界に迷い込んでください。

 

おすすめ度

 

★★★☆☆             3点

 

主要キャスト・スタッフ

 

ローズ・ダ・シルヴァ (ラダ・ミッチェル)
シャロン・ダ・シルヴァ/アレッサ・ギレスピー (ジョデル・フェルランド)
クリストファー・ダ・シルヴァ (ショーン・ビーン)
シビル・ベネット (ローリー・ホールデン)
トーマス・グッチ (キム・コーツ)
アンナ (タニヤ・アレン)
修理工 (ロン・ガブリエル)
レッド・デ・ナース (エミリー・ラインハン)
ダリア・ギレスピー (デボラ・カーラ・アンガー)
クリスタベラ (アリス・クリーグ)
 

 

監   督 クリストフ・ガンズ
脚   本 ロジャー・エイヴァリー
製   作 ドン・カーモディ
サミュエル・ハディダ
製作総指揮 山岡 晃
  アンドリュー・メイソン
   
 

 

2006年 公開   126分   アメリカ・日  本

 

簡単な、あらすじ

 

引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production All Rights Reserved.

 

ローズとクリストファー夫妻のダ・シルヴァ家は、養女で8歳になる娘シャロンの奇妙な言動に悩んでいた。 娘はしばしば情緒不安定になり、夢遊病者のように家を抜け出し徘徊しては、何かに取りつかれたように「サイレントヒル」と謎の言葉を発していた。

 

母親のローズが調べていくと、サイレントヒルという街が実在していることを知る。

 

そこにシャロンの症状の原因があると考えたローズは、夫のクリストファーの反対を押し切って、シャロンとともにウエストバージニア州にあるその街を訪ねることにした。

 

しかし、サイレントヒルは30年前の坑道火災により、多数の死者が出た忌まわしき場所であった。 今では誰も近づかない、深い霧と灰におおわれたゴーストタウンと化していた。

 

街に向かう途中、女児誘拐犯ではと不審に思った女性警察官シビル・ベネットに追われてしまう。

 

逃げるローズのクルマが、もうすぐサイレントヒルに入るとき、とつぜん人影が現れ、とっさに避けるが事故を起こし、ローズは気を失ってしまう。

 

気がつくと、シャロンは助手席からいなくなっていた。

そして、そこは霧が立ち込め灰が降る、ゴーストタウンのサイレントヒルだった。

追ってきたシビルも、サイレントヒルの入口で事故を起こし気を失っていた。

 

さっきまで、クルマを走らせてきた道がこつ然と消え、帰れなくなってしまった2人。

 

娘を探すため、街の捜索を始めるローズ。 そしてシャロンの捜索に協力するシビル。

 

いないはずの住人を見つけ、聞き取りを進めていく中、しだいに不思議な現象を目の当たりにする。

そこから想像もつかない恐怖が次々と襲いかかってくる。

 

ローズは、シャロンを探し出せるのか、そして無事にこの街から抜け出す事ができるのか!

 

引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production All Rights Reserved.

 

登場人物の役どころを紹介

 

ローズ・ダ・シルヴァ


引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production
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本作の主人公。 ごく普通の女性ですが、娘ローズの奇行に悩まされ、その手掛かりをつかむため、娘の謎の言葉をヒントに「サイレントヒル」を訪れます。

そして、次々と奇妙な出来事に巻き込まれていきます。

 

シャロン・ダ・シルヴァ


引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production
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ローズとクリストファーの一人娘でじつは養女。 夢遊病者のような症状をときどき発症し、いつも謎の言葉を発するが、本人には自覚がありません。

 

かつて、サイレントヒルで魔女狩りにあったアレッサの善の部分が、彼女に転生します。 そのため、アレッサと同じ容姿をしています。

 

クリストファー・ダ・シルヴァ


引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production
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ローズの夫。 サイレントヒルに行って行方不明となった、ローズとシャロンを懸命に捜索します。 

 

グッチ警部と共にサイレントヒルに向かいますが、霧と灰に包まれた側のサイレントヒルにいるローズとシャロンには会えません。 

そして、サイレントヒルの過去を調べるために、各地をほんそうします。

 

シビル・ベネット巡査


引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production
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サイレントヒルの隣町ブラームスの警察官で、グッチ警部は上司にあたります。

ローズとシャロンを不審に思い、2人を追跡するも霧と灰のサイレントヒルに彼女も迷い込んでしまいます。 そして、ローズと協力してシャロンの捜索をおこないます。

 

アレッサ・ギレスピー


引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production
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その昔、サイレントヒルの小学校で「魔女の娘」と呼ばれ、いじめられ孤立していました。 さらに清掃員コリンから、性的虐待も受けていました。 アレッサの母親ダリアの姉から魔女と認定され、火あぶりにされるも、瀕死の状態で生きていました。

 

彼女に生まれた苦痛や憎しみが、強い怨念となって「ダークアレッサ」という悪魔を誕生させ、その悪魔が異世界の「サイレントヒル」を作り出したのです。

 

ダリア・ギレスピー


引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production
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ローズが初めて会う街の住人です。 また、彼女はアレッサの母親で、クリスタベラの妹。 アレッサの父親が不明のため、サイレントヒルの住民から「魔女」と呼ばれ、しいたげられてきました。

 

クリスタベラ


引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production
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ダリアの姉。 サイレントヒルで古くから宗教団体を取り仕切ってきました。 行き過ぎた信仰心の持ち主で、ときには残虐な行いも辞さない人物です。

 

過去にアレッサを火あぶりにし、街の大火災と「もう1つのサイレントヒル」を誕生させた原因を作ります。

 

トーマス・グッチ警部


引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production
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サイレントヒルの隣町ブラームスの刑事で、シビルの上司。 クリストファーと共に、サイレントヒルでローズたちを探しまわります。

もとはサイレントヒルで生まれたが、街の大火災で街を去った過去を持ちます。

 

恐怖のクリチャーたち

 

グレイチャイルド


引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production
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ローズが最初に遭遇する、全身が灰色の人型クリーチャー。 

内部が燃えているようで、割れた皮膚から炎が見えます。 大勢出てきて集団で襲ってきます。

 

アームレスマン


引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production
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両腕がなく、全身をくねらしながら動く人型クリーチャー。

全身をゴムのような皮膚でおおわれている。 裂け目から毒液を出して攻撃してくる。 シビルに毒液を浴びせるが、銃で反撃される。

 

ジャニター


引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production
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エビ反りになった状態で、目に有刺鉄線を巻かれた人型クリーチャー。

小学校の清掃員コリンが変貌したもので、このクリーチャーが触れたところは、たちどころに腐食してしまう。

 

クリーパー


引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production
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人の顔を持ったゴキブリのようなクリーチャー。

シビルに踏みつぶされ、おぞましい悲鳴を上げていました。

また、レッドピラミッドと共に大量に現れます。

 

レッドピラミッド


引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production
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三角錐の大きな兜をかぶった人型クリーチャーで、3メートル程の巨体。

大量のクリーパーを引き連れ、巨大な大剣を振り回し、怪力で不死身の肉体を併せ持つ、本作に出てくるクリーチャーたちの象徴的な存在です。

 

ダークナース


引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production
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女性看護師の格好をした人型クリーチャー。

手にナイフなどの凶器を持ち、集団で襲ってきます。 暗闇の中、奇妙な格好でマネキンのように静止しています。 光に反応して動き出す特徴があります。

 

「サイレントヒル」のあれこれを深掘り

 

シビルのいる理由


引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production
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金髪でショートヘアーのカッコいい女性です。

娘を探すローズを横で支え、ときには身を挺してローズを助けるなど、さすが警察官の鏡、カッコいいです。 個人的には、本作で一番好きなキャラクターです。

 

ローズやシャロンが、霧のサイレントヒルに迷い込むのは、ある意味仕方がないことだと思いますが、シビルには関係がないことで、ただ巻き込まれただけのように感じます。

 

きっと、シビルが事故を起こしたのは、アレッサが原因です。 

アレッサは、勇敢で献身的な姿を見せるシビルに母性を感じ、サイレントヒルに招いたのではないでしょうか。

 

ただ、最終的にシビルがクリスタベラの一団に殺されるとき、アレッサがなぜ助けなかったのか。 推察するに、アレッサは母親として、シビルではなくローズを選んだからなのでは。

 

アレッサに気に入られたために、招かれたかわいそうなシビル。 個人的には、生き残っていてもらいたかった人物です。

 

コリンの横にある謎の言葉


引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production
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コリンのそばにある言葉「やれるものなら、やってみろ」。

これは、アレッサの怒りの言葉だと思います。

 

同級生からいじめられ、トイレに逃げ込んだアレッサに、清掃員のコリンは大人の男として、やってはいけないことをしていました。

 

そんなコリンを学校のトイレで、エビ反り状態ではりつけにし、下半身が使いものにならないようなクリーチャーに仕立て上げたアレッサ。

 

「これでもう私を襲うことができないだろう!」というアレッサの復讐の想いがこもった言葉だと思いました。

 

3つの世界

 

このサイレントヒルには、3つの世界が出てきます。

 

まずは、ローズとシャロンが迷い込んでしまった、深い霧と灰に包まれたサイレントヒル。 非現実的な世界です。

 

そして2つ目が、そのサイレントヒルにサイレンが鳴り響くと、霧の世界が暗闇に一変し、クリーチャーが徘徊する異世界へと変貌します。 そこは、殺意をもったクリーチャーが、街の住人達に襲いかかってくる地獄のような世界です。

 

3つ目は、現実の世界です。

ローズの夫クリストファーやトーマス警部が、ローズたちを探す世界、霧や灰のないサイレントヒル、現実の世界です。

 

たまに気配を感じるときもありますが、サイレントヒルの同じ部屋に居ても、お互いを認識できません。

 

シャロンと同化した?

 

物語の終盤、アレッサがシャロンに近づきます。 そしてシャロンが意識を取り戻してから、明らかに様子が変わりました。

きっと、アレッサとシャロンがフュージョン(融合、合体)したんだと思います。

 

外見はシャロン、中身はアレッサなのでしょうか?

サイレントヒルの住人に復讐をはたし、念願の母親ローズも手に入れたアレッサ。

 

邪悪な心をもったアレッサと良心の心をもったローズが融合して、一人になった。

もともと1人が分離して2人になっていたところ、願いが叶って再び1人になったのでしょう。

 

きっとこれからは、母親ローズと穏やかな生活が送れるシャロン?いやアレッサなのです。

めでたしめでたし、なのか?

 

ラストシーンを考察


引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production
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主人公のローズは、無事にシャロン?を救い出し、サイレントヒルからの脱出に成功し、ハッピーエンドを迎えたかかのように思えたが・・・

 

家に戻ってくるが、未だあちらの世界にいるという、悲しいバッドエンドな展開。

 

ローズとシャロン?は、あちらの霧の世界で、仕方がなく2人で暮らす覚悟をし、一方のクリストファーは、2人が帰ってこない現実の世界でさみしく待ち続ける悲しい展開のラストでした。

 

なぜ、戻れない⁉

 

シャロンを助けるため、捨て身になるローズを見たアレッサが、彼女こそ自分が求める母親だと、認識したのです。

 

復讐を果たしたアレッサにとって、あと必要なのは母親だけなのです。 

だから、自分が作ったこの霧の世界で、ローズと2人だけですごすことが、アレッサにとっては必要で幸せなことなのだと思います。

 

きっとアレッサにとって、現実の世界は必要ではないのでしょうね。

 

感  想

 

引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production All Rights Reserved.

 

先ず、原作のゲームをしなくても、十分に楽しめる映画でした。

 

ホラー映画ですし、霧に包まれた街がメインステージなので、全体的に暗い雰囲気の中で物語が進んでいきますが、その雰囲気が特徴的です。 霧の世界が幻想的で、観ているこちらもいつの間にか、その世界観に入り込んでしまっています。

 

ワッと驚かすのではなく、じわじわと迫ってくる恐怖の演出、クリーチャーの容姿や表現の仕方、街の雰囲気など、とにかく映像の全てに独特な特徴を持っているのが、この作品の大きな魅力です。

想像してこれを作った美術スタッフに拍手です。

 

それに加えて、残酷な人の業を浮き彫りにした悲しい情緒的な内容が加わり、ホラー映画としての完成度は、完璧の一言です。

 

個人的にホラー映画の中では、最高ランクの作品で傑作だと思います。

 

印象的だったのは、三角錐をかぶったレッドピラミッドではなく、ダークナースの方で、不自然な動きが不気味でした。 これ、CGではなく人間(きっとプロのダンサーかな?)が演じているそうです。 ずいぶんスタイルの良いダークナースさんたちでした。

 

続編も公開されていますが、本作を超えられるのかは注目ですね。

その続編「サイレントヒル:リベレーション」は、また後日にでも。

 

引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production All Rights Reserved.

 

 

あらすじは、別サイトです。
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