映画 「グレイテスト・ショーマン」 全9曲を紹介 聴いて観て感動するミュージカル映画の傑作

ジャンルを問わず一年中、映画漬けの生活を送っている、自称ゆるーい映画オタク⁉の私が

独断と偏見でオススメする今日の一本は、20世紀FOXが贈るミュージカル映画「グレイテスト・ショーマン」です。

 

引用元:20世紀スタジオより/グレイテスト・ショーマン

 

作品紹介

 

この作品は、19世紀に実在した興行師であり、ショービジネスの原点を築いた、P・T・バーナムの史実を基に作られたミュージカル映画で、2017年にアメリカで製作されました。

 

家族のため、主人公が集めた「個性的な人々」を見世物にするショーをはじめ、そしてそれが成功していくまでのサクセスストーリーを描いた作品です。

 

本作品の監督は、オーストラリア出身のマイケル・グレイシーで、今回が初めての監督作品となります。

 

また本作は、批評家からの評価があまり高くなかったため、公開後3日間では800万ドルにしかならない不調だったものの、観客からの熱狂的な支持によって3週目の週末には1380万ドルという、全米で異例のじわじわ大ヒットを記録しました。

 

音楽を手掛けたのは、ミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」を手掛けた、ベンジ・バセックとジャスティン・ポールのコンビで、今回も第75回ゴールデングローブ賞の主題歌賞など数々の賞を受賞。 他に、ゴールデングローブ賞の作品賞と主演男優賞にもノミネートされました。

 

また、本作のサウンドトラックは、全英アルバム・チャートで6週連続1位を獲得し、日本でもオリコン週間デジタルアルバムランキングで1位を獲得。

2020年時点の全世界で、累計830万枚以上の売上を記録しています。

 

本作では、そのサウンドトラックに収録されている、9曲のミュージカルナンバーが、物語を彩っております。

 

引用元:YouTube公式 / 「グレイテスト・ショーマン」

 

見どころ&おすすめ

 

差別に対する偏見や批判という大きなテーマを、ミュージカル映画として完成させたところが、大きなポイントです。

 

個人的には、このジャンルの映画は得意ではないのですが、映像を含め今までのミュージカル映画の中でも、最高傑作のひとつだと思います。

いきなり最初から引き込まれる映画ですよ。

 

起・承・転・結が、シンプルに繋がっており、音楽をのぞいたストーリーとしても良く出来た作品で、個性的な役どころの役者達を適材適所に配置し、みんなで作り上げた脚本も見事です。

 

とくに音楽と特撮を駆使し、綿密に計算され作り込まれたショーという映像は、大迫力で見ごたえ十分。 さらに迫力ある映像に加え、素晴らしい楽曲、圧倒的な歌唱力とダンスが合わさり、まさに化学反応、鳥肌ものです。

 

本場のミュージカルにも負けない圧倒的な完成度に、興奮すること間違いなし。

そんな贅沢な時間を、この「グレイテスト・ショーマン」で体験してみてはいかがでしょうか。

 

気分が落ち込んでいる方の心にビタミンをとどける映画、そしてミュージカル映画かぁー、と苦手に思う方にこそ、ぜひ観てもらいたい作品です。

 

おすすめ度

 

★★★★☆             4点

 

主要キャスト・スタッフ

 

P・T・バーナム (ヒュー・ジャックマン)
 P・T・バーナム 幼少期 (エリス・ルビン)
フィリップ・カーライル (ザック・エフロン)
チャリテイ・バーナム (ミシェル・ウィリアムズ)
 チャリテイ・バーナム 幼少期 (スカイラー・ダン)
ジェニー・リンド (レベッカ・ファーガソン)
キャロライン・バーナム (オースティン・ジョンソン))
ヘレン・バーナム (キャメロン・シェリー)
フィロ・バーナム (ウィル・スウェンソン)
Mr.ウィンスコップ (ダミアン・ヤング)
ウィンスロップ夫人 (ティナ・ベンコ)
アン・ウィラー (ゼンデイヤ)
W・D・ウィラー (ヤーヤ・アブドゥル)
レティ・ルッツ (キアラ・セトル)
親指トム将軍 (サム・ハンフリー)
 

 

監   督 マイケル・グレイシー
脚   本 ビル・コンドン
製   作 ピーター・チャーニン
ジェンノ・トッピング
製作総指揮 ジェームズ・マンゴールド
  ドナルド・J・リー・Jr
  トーニャ・ディヴィス
音   楽 ジョン・デブニー
  ジョセフ・トラパニーズ
  ベンジ・パセック
  ジャスティン・ポール
   
 

 

2017年 公開   104分   アメリカ

 

2018年 公開          日  本

 

簡単な、あらすじ

 

19世紀半ばのアメリカ。 貧しい仕立て屋の家に生まれ、早くに両親を亡くしたP・T・バーナムは、幼馴染で上流階級出身のチャリテイと結婚し、2人の娘にも恵まれ幸せな生活を送っていた。

 

精神的な面では幸せだったが、金銭的には豊かではなかったバーナムは、チャリテイと交わした豊かな生活をさせる約束を果たせないままでいた。

 

ある日、突然勤めていた会社が倒産してしまい、途方に暮れるバーナム。

そんな時、独特な個性を持つ人々を集めたショーを思いつく。

そこでバーナムは、嘘をついて銀行から多額の融資を得ることに成功する。

 

そのショーは、街の人々からの反感を買いながらも興行が成功をおさめ、イギリスでヴィクトリア女王に謁見(えっけん)するまでに成長する。

 

だが、順風満帆のバーナム一座であったが、奇跡の歌声を持つ歌手ジェニー・リンドに出会ったことをきっかけに、一座の皆の足並みが乱れはじめてしまう。

 

やがて、今まで築き上げてきた全てを失いかねない最悪の事態へと発展していく・・・

バーナム一座の行方は、いかに・・・?

 

楽曲の紹介

 

「The Greatest Showman/ザ・グレイテスト・ショーマン」

引用元:YouTube公式 / グレイレスト・ショーマン

 

映画が始まると、この曲が流れはじめます。

 

画面に現れた、P・T・バーナムは静かに歌いだし、楽曲がサビに入るとサーカスの一団が色鮮やかに登場する迫力のシーンです。

 

初めて観たときの衝撃を思い出します。

自分の気分が高揚していくのが分かり、まるで本物のサーカスを特等席で観ている様な気分でした。 できれば大画面でぜひ。

 

「A Million Dreams/ア・ミリオン・ドリームズ」

引用元:YouTube公式 / グレイレスト・ショーマン

 

バーナムと妻チャリテイの幼少期から成長し、そして結ばれ2人で夢をもって生きていくようになる迄を、描いたシーンで夢を語り合うナンバー。(開始:約3分30秒から)

 

子供の2人が静かに歌い始め、大人になった2人がアパートの屋上で幻想的に踊り歌う場面は、この先どんな人生になってもついて行くと決意したチャリテイの強い意志と「share dreams with me」の想いが伝わり、すごく心を動かされます。

 

「Come Alive/カム・アライブ」

引用元:YouTube公式 / グレイレスト・ショーマン

 

テンポの良いリズムにのって、さー! サーカスショーの開演だ。

 

生まれ変わったバーナム劇場は、市民からの批判や差別を受けながらも、バーナムとサーカスの仲間たちが、勇気をもって夢に向かって走り出すシーンです。

 

リズムに呼応するように、観ているこちらも鼓動が高鳴ります。

 

「The Other Side/ジ・アザー・サイド」

引用元:YouTube公式 / グレイレスト・ショーマン

 

※ 公式の動画が見つかりませんでしたので、音楽のみとなります。

 


引用元:グレイテスト・ショーマン / ©2017 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

 

バーで、バーナムが劇作家のフィリップをサーカスの演出家として口説き落とすシーン。

この曲もリズムよく、そしてコミカルにカッコよく2人が歌い上げます。

 

テーブルに乗って歌っていれば、椅子を踏み台として配置。 お酒を要求されるとテンポよく準備し、2人の元へ正確に滑らせ。 ピーナッツを床にばらまけば、素早く掃除する。

個人的には、そんなバーテンダーに興味津々。

 

最後の場面で、フィリップは空中ブランコ乗りのアンと出会い、恋におちます。

 

「Never Enough/ネヴァー・イナフ」

引用元:YouTube公式 / グレイレスト・ショーマン

 

オペラ歌手のジェニー・リンドがコンサートで披露するシーン。

天使の歌声は聴くすべての人々をトリコにしてしまいます。

 

時が止まってしまったように、息をのんで聞き入ってしまう。

繊細さと力強さをあわせ持った歌声。

 

因みに、実際はジェニー役を演じたレベッカ・ファーガソンさんではなく、ローレン・オルレッドさんという女性歌手が歌いあげております。

 

「This is me/ディス・イズ・ミー」

引用元:YouTube公式 / グレイレスト・ショーマン

 

パーティーに出席しようとしたサーカスの仲間たちが、追い返される場面で、ひとりレティだけは立ち止まり「これが私なんだ」と強くおもい、堂々とパーティーに参加するシーン。

 

「これが私」という意味の楽曲。

ひげの生えた女性レティ・ルッツを中心に歌っている楽曲で、差別と闘い強く生きるフリークスたちのおもいを、力強いメロディに乗せて歌っています。

 

個人的には一番のお気に入りナンバーで、第75回ゴールデングローブ賞の主題歌賞を受賞しました。

 

「Rewrite The Stars/リライト・ザ・スターズ」

引用元:YouTube公式 / グレイレスト・ショーマン

 

フィリップの父親から「メイドを連れ歩くな」と言われてしまい、その場を逃げ出したアンを追って劇場に戻ってからの、2人の言い合いシーン。

 

身分の違いに苦しみ、フィリップを拒否するアン。 2人の気持ちだけではどうにもならない現実を見せつけられます。

 

切ない歌詞の楽曲が2人のアクロバットシーンと相まって、胸が締め付けられる想いでした。

 

「Tightrope/タイトロープ」

引用元:グレイテスト・ショーマン / ©2017 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

 

※ 公式の動画が見つかりませんでしたので、音楽のみとなります。

 


引用元:グレイテスト・ショーマン / ©2017 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

 

バーナムはジェニーの全米ツアーで駆け回っていました。

 

そのころ、この先どんな人生になってもついて行くと決意したチャリテイだが、置き去りにされることは、ものすごく悲しくて切ないこと。

そんな気持ちを、この曲にのせています。

 

自分ではない誰かと成功を掴んでいくのを、遠くで見ているだけ・・・

居ても立っても居られないだろうチャリテイの気持ちに、共感をおぼえます。

 

「From Now On/フロム・ナウ・オン」

引用元:YouTube公式 / グレイレスト・ショーマン

 

全てを失ったバーナム。

それをサーカスの仲間たちが教えてくれるのです。

人と人との絆が人生でどんなに大切なことかを。 この躍動するリズムが教えてくれました。

 

サーカスの仲間たちとの絆を再確認し、ゼロからの再起を決意するシーンです。

 

感  想&ひとこと

 

オープニングシーンから

冒頭から「グレイテストショー」の幕が上がり、その迫力で一気にこの映画に引きずり込まれます。

 

ヒュー・ジャックマンの力強い歌声と、キレのあるダンスとショーを見せられ、口をパカッと半開きで、鳥肌がたっていました。

予想外のオープニングです。

 

ヒュー・ジャックマンって、歌手?ダンサー?俳優?何者だっけって率直に思いました。

 

フリークスたち

物語に登場するフリークスたちに思うこと。

家族からも疎まれる存在なのだから、きっと自ら、他人と接する機会を持たないように生きてきたのでしょう。

 

まして今の時代でも差別が問題になるのに、19世紀の世の中はきっと超差別社会なのだろうから、生きているだけで辛かっただろうな。

 

とうぜん自分にまったく自信など持てなかった彼らは、バーナムによってひかり輝いた。 生きる意味を見つけたフリークスたちにとって、劇場は駆け込み寺で、バーナムは僧侶のような存在だと最初は思ったのでは。 ここはアメリカだけど。

 

バーナムとフリークスたち

フリークスたちの「珍しさ」をバーナムは、最初は利用してショーを成功させた。

一方のフリークスたちも、居場所を手に入れられ、お互いウィンウィンの関係。

 

だけどきっと、最初はバカにした観客も「このショー、面白いし楽しいな」と笑顔になり、それを見たバーナムやフリークスたちも笑顔になり、自信も持ったことだろう。

 

そして、そこからお互いを必要とする、家族になって行った。

フリークスたちが、窮地のバーナムに手を差し伸べたことは、当然のことだったのでしょう。

 

この時代に、SDGs(持続可能な開発目標)の「ジェンダー平等を考えよう」、が叫ばれていたなら。 なんて難しいことを考えちゃいました。

 

どん底のからの

天国から地獄へ。

劇場も資産も失い、家族も離れていってしまったバーナムを仲間は励まし、さらにフィリップの貯金を再建費用に当ててくれるなんて。

 

絵に書いたような展開だけど、これって人に恵まれているってこと!

人は支えあって生きていく見本を見せてくれました。

物語終盤の重要な場面で、人々の優しさが溢れ出ているのを見て、涙が溢れ出しました。

 

大ヒットは予想外?

この映画は最初、批評家からは評価されず、批評家の不支持率45%だったそうです。

 

この評価の影響なのか、8400万ドルの予算と3,000館以上での公開なのに、初動興行収入はたったの880万ドル。 物語の「バーナムのアメリカ博物館」みたい。

映画配給担当の人は、「あ〜終わったな」と思ったことでしょう。

 

しかし、口コミから高評判となり、観客からは90%の満足度を得て、公開3か月後には1億5000万ドルにも達したそうです。 まさに復活した「バーナム劇場」のように大成功となりました。

 

つまり、それだけこの作品が素晴らしいということが、証明されたのだと思います。

 

賛否両論

先程の批評家の評価が割れた理由は、ストーリーが浅いことや、バーナムやフリークスたちを、あまりにも美化し掘り下げなかったことが酷評の要因で、また監督が無名の方なのも要素としてあるのかも。

 

また巷でも、実在したP・T・バーナムの複雑な人間性と、映画の中で少々美化したバーナムとのギャップや、実際フリークスたちと社会の差別主義があるのに、単純に多様性の代表のように本作を扱って良いのか、などなど。

 

だけど、難しいあれこれは置いといて、これはリアル映画ではなくミュージカル映画なのです。

 

普通に観た普通の人の心に残る作品かどうかが一番大切なのでは、と個人的には思います。

 

映画製作前の感動

引用元:YouTube公式 / グレイレスト・ショーマン

 

この映画が作成される前に、出演予定者で行なわれたワークショップの様子を収録したものです。 事前歌合わせで、レティ役のキアラ・セトルさんがはじめて生歌をみんなの前で披露した様子が、カメラに収められております。

 

彼女は自信なさげに震える声で「This is me」を歌い始めます。

しかし途中から、彼女の中で感情が爆発し、自分から前に踏み出して歌います。

まさに、「This is me」(これが私!)の内容と相まって会場全体が爆発し、感動的な時間を生み出しました。

 

動画再生回数が2146万回にもなった5分弱の動画ですが、きっと心を揺さぶられますよ。 この動画には、この映画の重要な要素が含まれていると思いました。

主役のヒュー・ジャックマンさんも、感動で目に涙をためていましたね

 

最後に、

この記事を書き上げるにつれ、この映画の興奮と感動がよみがえります。

独り、目ばしらをあつくしながら、PCの前でキーボードを叩いています。

 

この素晴らしいミュージカル映画が、興奮と感動をきっと皆さんにとどけますヨ。

 

チョコっとトリビア

 

引用元:グレイテスト・ショーマン / ©2017 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

 

バーナム役のヒュー・ジャックマンは、ちょうどこの時に手術を受けていたのです。

 

鼻に出来た皮膚がんの切除術で80針も縫い、命の危険もあった大手術であったにもかかわらず、そんなことを感じさせない白熱した演技と歌唱をこなしました。

そこにプロの役者魂を感じます。 役者として、そして人としての覚悟が伝わってくるお話でした。

 

 

以下は、詳しいあらすじです。 ネタバレが嫌いな方は読まないで下さい ネ。

あらすじ

 

ー起ー

引用元:グレイテスト・ショーマン / ©2017 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

 

19世紀なかば、アメリカのコネティカット州のとある街で、P・T・バーナムは貧しい仕立て屋の息子として生まれる。

 

バーナムは父親の仕事を手伝うため、裕福な顧客の屋敷に一緒について行くと、そこでお茶の作法をつまらなそうに教わっていた、令嬢チャリテイと出会うことになる。 2人は幼いながらも、お互い惹かれ合い、やがて恋に落ちる。

 

しかし身分の違う2人は、チャリテイの父親に反対されてしまう。

それでも2人は、手紙をとおして、お互いの気持ちを育んでいった。

 

その後、バーナムは父親の死後、都会へと出て行くが都会の生活は厳しく、盗みを繰り返すその日暮らしの生活を送っていた。

 

そして青年へと成長したバーナムは、貿易会社に就職し、それをきっかけにチャリテイと正式に結ばれる。

 

数年後、バーナム夫妻は貧しいながらも2人の娘に恵まれ、笑顔の絶えない幸せな日々を送っていた。

 

だがある日、会社の貿易船が沈没してしまい、バーナムの会社は倒産してしまい、社員全員が突然解雇されてしまったのだ。

バーナムに残されたのは愛する妻と2人の娘、そしてぼろぼろの家だけになってしまった。

 

だが、バーナムには夢があった。

 

うまい具合に、会社から沈没した船の登録証を持ち出し、それを担保に銀行から融資をうけることができ、それを元手に新しい商売を始めることにした。

 

そしてニューヨークの一角に、「バーナムのアメリカ博物館」をオープンさせる。

そこは、世界中の蝋人形や動物の剥製など、奇妙なものを展示する博物館であったが、残念ながら見に来る者は、ほとんどいなかった。

 

そんな時、娘が「死んだものばかりだから、生きているものをおけば?」と。

彼はこの言葉をヒントに、ショービジネスの道へと歩んでいく。

 

物語は静かに、貧しいながらもバーナムとその家族の、幸せで温かい日々を伝えている序章部分から、バーナムのビジネスの才能を開花させ始める展開へ。

そして、バーナム博物館はどのように変わって行くのか、音楽と共に楽しみがふくらみます。

 

ー承ー

引用元:グレイテスト・ショーマン / ©2017 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

 

小人症、ひげの生えた女性、大男、全身刺青の男、結合双生児の兄弟、有色人種の空中ブランコ乗りの兄妹など、世間から隠れるようにして生きてきた非常に珍しいもの達(フリークス)を集めたショー、いわゆるフリークショー(見世物小屋)のサーカスを始めるのだった。

 

恐る恐る彼らの容姿を見る人々は、ショーが始まると次第に満面の笑顔となり、拍手喝采を送った。 そして、ショーは成功をおさめる。

 

しかし、ショーを見た評論家には「ペテン師による低俗で下品なショー」と酷評され、市民からは冷たい目や言葉をかけられる。 

 

しかし、それをバーナムは批判をチャンスへと変えてしまう。

 

酷評した新聞を持ってきた人には割引チケットのサービスを、さらにペテン師と書かれた帽子を身に着けショーに出るなどして、大衆からは人気のショーマン、そしてサーカスは一躍話題となり、あっと言う間に劇場は軌道にのって行く。

 

一方、バーナム家族は裕福になったが、上流階級からは成り上がりのペテン師親子というあつかいだった。

そんな妻のチャリテイは、今の生活に十分幸せを感じていたが、バーナムはそうではなかった。

 

上流階級からも受け入れられなければ・・・と考えたバーナムは、上流階級で人気の劇作家フィリップ・カーライルと出会い、彼をショーの演出家としてスカウトする。

 

フィリップは、バーナムの熱烈な勧誘に押し切られ、しぶしぶ10%の取り分で承諾をする。 その後、初めて劇場を訪れたとき、有色人種の空中ブランコ乗りの妹、アンと初めて会い、恋心を抱く。

 

フィリップのコネのおかげで、バーナムとサーカスの仲間たちは、イギリスのヴィクトリア女王との、拝謁(はいえつ)を果たすことが出来た。

 

そこでバーナムは、欧州随一と評判のスウェーデン出身のオペラ歌手、ジェニー・リンドを紹介される。

 

バーナムの劇場は装いを変え上り調子、そして劇作家のフィリップを向かい入れ、さらに飛躍を遂げていくはずだったが・・・

オペラ歌手、ジェニー・リンドとの出会いが、転換点となってしまいそう。

彼女の歌声と美貌が、これからの波乱を予感させます。

 

ー転ー

引用元:グレイテスト・ショーマン / ©2017 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

 

彼女のアメリカ公演を成功させれば、上流階級の仲間入りを果たし、娘たちも馬鹿にされないと考えたバーナムは、彼女のアメリカ初公演の演出を買って出る。

 

ジェニーの歌声は素晴らしく、ニューヨーク公演を大成功におさめたバーナムは、社交界や評論家から一目置かれる存在に上りつめて行く。

 

そして、フィリップに劇場の運営を任せ、自らはジェニーの公演に全てを注ごうと決めたのだった。

 

一方で、成功パーティーの場には、サーカスの仲間たちを入れることはなかった。

バーナムは成功とは反して、サーカスの仲間たちとは距離を置くようになっていく。

 

だが、劇場以外によりどころがない彼らは、必死にショーを続けたが、バーナムのいない劇場は次第に人気が落ちてゆく。

 

そして、次第に妻チャリテイともすれ違うようになり、またサーカスの仲間たちへの態度も冷たくなり、第二の家族のようだった彼らの心もバーナムから離れて行ってしまう。

 

フィリップはアンをデートに誘うが、たまたま出会ったフィリップの両親にアンは侮辱を受け、その場から去ってしまう。

フィリップは身分の差は関係がないと説得するが、アンはそんな彼を拒絶する。

 

その頃、バーナムは多大な借金を背負って、ジェニーの全米公演のツアーを行なっていた。

当初は順調に実績と名声を築き上げて行ったバーナム。

 

次第にジェニーは、バーナムに好意以上の感情を寄せていく。

しかしバーナムは良心の呵責(かしゃく)から、彼女の気持ちに答えることは出来ず、2人は袂を分かつ決断をする。

 

バーナムとの最後の公演終了時にジェニーは「お別れのキス」をするが、そのことで新聞一面のスキャンダルとなってしまった。

 

ツアー途中で家族の元へ帰ったバーナムは、家族と再会を喜ぶのもつかの間、サーカスのメンバーと揉めた客が劇場に火をつけてしまう。

 

フィリップは、燃える劇場内に取り残されたアンを救うため、果敢に炎の中へ飛び込んでいく。

 

しかし、フィリップは駆け付けたバーナムによって救出されたが、意識不明で病院に運ばれてしまう。

 

そして、劇場は全焼となってしまった。

 

追い打ちをかけるように、ジェニーの降板にともないツアーは中止となり、バーナムの邸宅は負債により、差し押さえとなってしまう。

さらに、バーナムに愛想をつかしたチャリテイは、娘と共に実家に帰ってしまった。

 

バーナムは、劇場、家族、財産、全てを失ったのだった。

 

よくある絶好調からの転落パターン。

全てを失ったバーナムは、何を思うのか?

がんばれ、前をむくんだバーナム!と画面に向かって応援をしてしまう。

そして感動への進展を期待せずにはいられない。

 

ー結ー

引用元:グレイテスト・ショーマン / ©2017 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

 

全てを失い失意の中、肩を落とし独りバーで酒を飲んでいた。

 

そこへサーカスの仲間たちが、やって来る。

 

フリークな彼ら(サーカスの仲間たち)は本当の家族からも、うとまれる存在だったが、バーナムは居場所を作ってくれた、家族同然の付き合いもしてくれた。

サーカスの仲間たちは、彼を励ましサーカスを再建して欲しいと、たんがんしたのだ。

 

バーナムは、自分が何のために名声や成功を追い求めてきたのかを思い出し、そしてサーカスがいまや自分やフリークな仲間たちにとって、家族であり居場所なんだと気づかされた。

 

そしてもう一度、ゼロからやり直す決意をする。

 

重傷をおったフィリップもアンが見守るなか目を覚まし、回復していった。

 

バーナムは去った妻を追いかけ、自分がごうまんだったことを認め、二度と同じ過ちを冒さないと誓う。

 

ただ、新たなスタートを切ろうとはしたが、バーナムにはサーカスだけでは返済しきれない多額の負債を抱えていた。

 

サーカス劇場再建のため、いろんな銀行に融資を頼むが、どこも相手にしてくれずバーナムは意気消沈してしまう。

 

そんな彼を救ったのが、フィリップだった。

 

彼は、ショーの取り分の10%をずっと蓄えていたのだ。

そしてそのお金を、再建の費用に当ててくれるというのだ。

 

バーナムは新たなアイデアを思いついた。

それは劇場の代わりに、野原にテントを張り、そこを会場とするアイデアだった。

 

屋外のテントサーカスとしてよみがえった。

地上最大のショー「グレイテストショー」の開幕だ。

 

再開したサーカスは、観客に笑顔をもたらし大きな成功をおさめる。

そして、フィリップとアンは結ばれた。

 

バーナムはフィリップにショーマンの座をゆずり、妻と共に家族との時間を大事にするのだった。

 

まず、ストーリーのテンポが良く、最後まで分かりやすかった。

主人公のバーナムからは、タフさを教えてもらい、勇気をもらいました。

見終えたあと、気分が高揚し余韻にひたってしまう。 素晴らしい感動をありがとう。

 

引用元:グレイテスト・ショーマン / ©2017 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

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