映画「Drive/ドライヴ」 あのシーン スタイリッシュでクールなクライム・サスペンス

ジャンルを問わず一年中、映画漬けの生活を送っている、自称ゆるーい映画オタク⁉の私が

独断と偏見でオススメする今日の一本は、日本のクロックワークスが配給するアクション映画「ドライヴ/Drive」です。

 

引用元:ドライヴ / © 2011 Drive Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.

 

作品紹介

 

昼間は、自動車修理工場や映画のカースタントマンとして働き、夜は犯罪者の逃走をクルマで助ける、「逃がしや屋」として働く、孤独な主人公。

彼はある時、ある子連れの人妻と出会い恋に落ちる。

 

しかし、その人妻の夫が刑務所から出てきたことがきっかけで、事態は急展開し残酷と悲劇の幕があける。

 

本作は、第64回 カンヌ国際映画祭 監督賞を受賞したほか、世界各国でさまざまな映画賞を受賞。 ローリングストーン、ウォールストリートジャーナル、ワシントンポストなど多くのメディアで最高レベルの満足度と評価を叩きだした逸品です。 

この映画史に残る傑作を生み出した監督は、デンマーク出身のニコラス・ウィンディング・レフン。 レフンは、中間色が見えづらい色覚障害を持っており、色彩コントラストの強い独特な画面構成が彼の特徴です。

 

2011年にアメリカで公開されたこの作品は、日本にニコラス・ウィンディング・レフンの名を知らしめた作品でもあります。 この映画をきっかけに、相次いでレフンの過去の作品が劇場公開や映像ソフト化されました。

 

寡黙な主人公を演じるのは、ハリウッドで目覚ましい活躍をする演技派俳優ライアン・ゴズリング。 そして、主人公が愛する人妻に、「17歳の肖像」「華麗なるギャッツビー」で注目を浴びたキャリー・マリガン。 

 

また、エミー賞初の3年連続受賞のブライアン・クランストン、特徴ある風貌で多くの作品に出演しているロン・パールマンなど魅力的な悪役たちが、脇を固めております。

 

引用元:You Tube公式 / 『ドライヴ』

 

引用元:You Tube公式 / 『ドライヴ』

 

見どころ&おすすめ

 

主演であるライアン・ゴズリングが演じる、最高にクールで抜群の演技が見どころのひとつです。 恋愛映画のイメージがある甘いマスクのライアンですが、本作では世界一?寡黙な主人公を演じ、繊細ながらも内側に狂気ともいえる暴力性を秘めた役に挑戦しています。

 

さらに、充実した共演者たちの顔ぶれが、本作に一層の深みを与えている点も見逃せません。

 

また、激しいカーチェイスや暴力のあるアクション作品でありながら、静かでスリリングな演出と、美しく切ない愛にあふれた描写とのコントラストが、見どころでもあります。

 

そして、映像の特に色使いは、かなりパンチが効いており、夜の街のショットなどのエッジ感は印象的。

 

さすが数々の賞に輝いただけのことはある、スタイリッシュな映像とアクションを交えた疾走感あふれるストーリーに脱帽しますよ。

 

簡単に言えば、非常にスタイリッシュでクールな作品なのです。

 

大勢でワイワイではなく、1人や恋人と「しっとり」と観るべきこの作品は、犯罪事件を扱いスリリングに展開するアクション映画が好きな方、そして、カッコいいライアン・ゴズリングを見たい方に、おすすめします。

 

この独特な世界観が魅力で、ファンの間ではカルト的に人気がある作品。

是非ともこの世界観にどっぷり浸りながら、鑑賞してほしい作品ですね。

 

おすすめ度

 

★★★☆☆             3点

 

主要キャスト・スタッフ

 

キッド (ライアン・ゴズリング)
アイリーン (キャリー・マリガン)
シャノン (ブライアン・クランストン)
バーニー・ローズ (アルバート・ブルックス)
スタンダード・ガブリエル (オスカー・アイザック)
ブランチ (クリスティーナ・ヘンドリックス)
ニーノ (ロン・パールマン)
ベニッシオ (カーデン・レオシュ)
クック (ジェームズ・ビベリー)
 

 

監   督 ニコラス・ウィンディング・レフン
脚   本 ホセイン・アミニ
製   作 マーク・プラット
  アダム・シーゲル
  ジジ・プリッツカー
  ミシェル・リトヴァク
  ジョン・パレルモ
製作総指揮 デヴィッド・ランカスター
  ゲイリー・マイケル・ウォルターズ
  ビリ・リシャック
  リンダ・マクドナフ
  ジェフリー・ストット
  ピーター・シュレッセル
   
 

 

2011年 公開   100分   アメリカ

 

2012年 公開   100分   日  本

 

主要人物の紹介

 

キッド


引用元:ドライヴ / © 2011 Drive Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.

 

夜は「逃がし屋」を生業とし、昼間は自動車修理工場や映画のカースタントとして働いている。

天才的な運転技術を持つ、寡黙な男。

 

アイリーン


引用元:ドライヴ / © 2011 Drive Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.

 

キッドと同じアパートに住む女性で、息子ベニッシオと2人で暮らしている。

また、夫のスタンダードは現在服役中。

キッドとお互い惹かれあっていく。

 

シャノン


引用元:ドライヴ / © 2011 Drive Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.

 

キッドが働く自動車修理工場のオーナーで、過去のケガが原因で足が不自由である。

 

バーニー・ローズ


引用元:ドライヴ / © 2011 Drive Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.

 

裏社会の権力者で、シャノンとは旧知の仲。

 

スタンダード・ガブリエル


引用元:ドライヴ / © 2011 Drive Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.

 

アイリーンの夫で、服役中であったが出所することになる。

 

ニーノ


引用元:ドライヴ / © 2011 Drive Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.

 

裏社会の権力者で、バーニーの相棒。

暴力的な性格である。

 

ベニッシオ


引用元:ドライヴ / © 2011 Drive Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.

 

アイリーンとスタンダードの息子。

 

簡単な、あらすじ

 

引用元:ドライヴ / © 2011 Drive Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.

 

昼間、自動車修理工場で働く寡黙な男キッドは、華麗なドライビングテクニックの持ち主で、たまに映画のカースタントマンの仕事もこなしていた。 

 

しかし、夜になると違う一面を彼は持っていた。

それは、犯罪者の逃走をクルマで手助けをする「逃がし屋」であった。

 

自分の住むアパートの隣人アイリーンのことをひそかに気になっていたキッドはある日、彼女のクルマが故障して困っているところに出くわす。

そして、それをきっかけに彼女との交流がはじまる。

 

だがアイリーンには、子供ベニッシオと現在服役中の夫スタンダード・ガブリエルがいた。

 

服役中の夫スタンダードがいない間、キッドとアイリーンはドライブなどで楽しい日々を過ごしていたが、突然スタンダードが出所することになり、2人の時間は終わりをむかえてしまう。

 

ある日、キッドはスタンダードが2人組に襲われているところを目撃し、彼に事情を聞くと、彼は服役中に借金をしており、その返済のため強盗を強要されていると話す。

このままではアイリーンたち家族に被害が及ぶと考えたキッドは、スタンダードに協力することに。

 

指示の通り店の金を奪ったスタンダードだったが、話に聞いていた金額の20倍以上もの大金で、さらにスタンダードは店主に射殺されてしまった。

 

不審に思ったキッドは、依頼主を問い詰めると、奪った金はマフィアの金であることを知る。

 

夫を殺され悲しみにくれるアイリーンに真実を話すが、彼女は話を聞こうとはしなかった。 そして、マフィアから追われる立場となったキッド。

 

アイリーンのため、そして自分たちをはめた黒幕を突き止めるためキッドは、残酷で悲しい運命の扉を開いていく・・・

 

引用元:ドライヴ / © 2011 Drive Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.

 

あのシーンをレビュー

 

最初のシーン



引用元:ドライヴ / © 2011 Drive Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.

 

夜のロサンゼルスの街を「逃がし屋」という仕事をする主人公が、シボレーのアメ車で走っていく。 これから始まる危険な仕事内容と、主人公の優秀な運転テクニックがうかがい知れる冒頭のシーンです。

 

パトカーや警察のヘリコプターから無駄なく、そして静かに回避する逃走劇は、ネオン輝く夜の街をバックに描かれた、非常にスタイリッシュでクールな演出です。

 

この後タイトルが流れ、この映画の世界観を印象づける、ダークな雰囲気が盛り上がるシーンだと思います。

 

キッドとアイリーンの対比するシーン



引用元:ドライヴ / © 2011 Drive Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.

 

主人公のキッドが初めてアイリーンの部屋に招待されるシーンです。

 

お互い一人ずつ映るシーンの多い構成で、2人が同じフレームに収まることが少ないようです。 2人が同時に映るシーンでは、アイリーンが日の当たる明るい場所に立ち、キッドは光が遮られる日陰にいます。

 

犯罪や暴力のある裏世界で生きる主人公と、表の世界で生きる彼女とは、住む世界が違うことを演出しているのだと思います。

 

そう考えると、太陽の光が降り注ぐ中でのキッドと親子のドライブシーンや、情熱的な2人のキスシーンは、とても切ないシーンだと感じました。

 

エレベーターでのキス



引用元:ドライヴ / © 2011 Drive Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.

 

もう二度と彼女とは会えない最後の別れを予感させる、濃厚な口づけをするシーンです。

 

唇を重ねると、2人だけの世界が生まれるような照明の演出は、束の間だけど穏やかな時間が流れます。

 

この後キッドは、彼女の前で激しい暴力性をむき出しにしなければなりません。

彼女には決して受け入れられない、内に秘めたもう一人の自分を見せる前の、最初で最後のキス。

 

とても切ないキスシーンです。

 

ニーノの手下を攻撃するシーン



引用元:ドライヴ / © 2011 Drive Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.

 

彼女とキスを交わした後、襲ってきた相手の顔面を踏みつけて殺害するシーン。

 

虫も殺さなそうな大人しいイケメンの主人公が一転、恐ろしい表情に変わります。

アイリーンの目の前で、異常なまでの暴力性をむき出しにする二面性には、アイリーンだけでなく観ているこちら側も、恐れおののいてしまいます。

 

キッドは、もう二度と彼女が自分を受け入れてくれないだろうと悟るのでしょうか。

 

彼女に最後の電話をするシーン



引用元:ドライヴ / © 2011 Drive Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.

 

決して、もう二度と会うことがない、ふたり。

アイリーンとベニシオンとのドライブは、人生で最高の時間だったと話すキッド。

 

この主人公は一体今までどんな人生を歩んできたのでしょうか。

幸の薄い人生を送ってきたのではと思うと、切ない感情が湧いてしまいました。

 

最後、夜の街を走り去るキッド



引用元:ドライヴ / © 2011 Drive Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.

 

激しい激闘の末に深手を負ったキッドが、まだ日の上らない暗い街の中へ静かに走り去って行くシーンです。

暗い雰囲気がよりいっそう寂しさを盛り上げる、切ない余韻(よいん)の残るラストでした。

 

彼はどこに向かうのでしょうか?彼はどうなるのだろうか?と、観終えた後で色々と想像をふくらませてしまいます。

 

モテる男の条件とは?

 

カッコいい主人公の魅力を探って、参考にしましょう!

男なら黙って行動あるのみ!

とにかく彼は、無口。 ゆえにミステリアスな雰囲気がただよいます。

そして、言葉ではなく行動で想いを示します。

それに加え、たまに優しく静かに微笑んでごらんなさい。 

 

知れば知るほど、その人間性の奥深さ、魅力に惹かれていきますよ。

口ではなく身体で、全てを物語る。

これで女心は、わしづかみさ!

 

当然、運転は上手に!

彼の運転テクニックは抜群! 正確なハンドルさばきと、絶妙なアクセルワーク。

地図もばっちり頭にインプットし、もちろん方向音痴とは皆無。

何があっても慌てず焦らず運転を行い、目的を完遂してしまうスマートさが大事です。

 

これなら彼女も安心して助手席で、彼に身を捧げられます。

もう、どこへでも私を連れてって!

 

男は黙って、ドライブ!

彼女が楽し気に語るその横で、彼は黙って聞きながら、そしてたまに優しさに満ちた微笑みを見せて、ハンドルを握っています。 当然、急ハンドルや急ブレーキなどは、ご法度。 スマートにドライブデートを遂行していきます。

 

ハンドル握る血管の浮き出た手の甲から、二の腕にかけての筋肉美を魅せれば、女性はもうウットリ! きっと、思わず手をギュっとしてくれます。

おっっと、くれぐれも運転は慎重に!

 

プロ意識を持って仕事に励む!

昼間は自動車の整備士、たまにカースタントマンのアルバイトをこなし、深夜は依頼があれば犯罪者を逃がす「逃がし屋」として、掛け持ちで仕事をこなす彼。 

 

報酬をもらう以上は決して手を抜かず、黙々と日々完璧な仕事をこなす、それがプロというものなのです。 

 

真剣に仕事をこなす姿を彼女が見れば、男の魅力度もグッと増すもんです。

真面目に、そしてストイックに働く男って、素敵!

 

モテる男の愛し方とは?

彼は人妻の彼女に好意をよせているが、わざとらしくアピールすることはない。

また彼女の夫を気遣い、強引に相手を奪うような野暮なことは決してしない。

彼女の家庭を大切にしたいという気持ちを最大限に尊重する。 そう、彼は紳士なのだ!

 

口説くときは素早く攻め、引くときは潔く引くことが肝心!

攻め時と引き際のタイミングを心得なければなりません。

そして、常に彼女の幸せを考えて行動するのが、モテる男の条件なのです。

 

そうすれば、私のことを一番に考えてくれる一途な想いに触れ、彼女はクラっとなること間違いなし!

 

 

どうですか?参考になったでしょう~

これであなたも、モテ男です。

 

感  想

 

引用元:ドライヴ / © 2011 Drive Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.

 

沈黙と独特な雰囲気、そしてストーリーは物凄くシンプルだけど、色あいの濃いい印象なのが、この映画の特徴ですね。

 

この作品は、全体的にダークさと特徴的な色使いや、セリフの少ないのが特徴で、ハリウッド映画のように派手な演出が少なく、万人受けしないかもしれませんが、スタイリッシュでソリッドな雰囲気がありました。

 

また、美しくも切ない愛と激しいバイオレンスとのコントラストは、観る者の心を釘づけにする魅力を放っています。

 

ライアン・ゴズリング演じる、口数が少なく清潔でおとなしそうな雰囲気の主人公が、異常なまでの狂気を秘めた対比する二面性を、こちら側に強烈な印象で植えつけてきます。 個人的には、彼の生い立ちが凄く気になってしまいました。

 

主人公キッドの、言葉より表情やたたずまいなどの雰囲気で演じきった、ライアンの存在感もこの映画の魅力です。

 

弱い彼女、子供を守るために命がけで戦う、孤独な主人公はカッコ良いのかもしれませんが、なんか悲しく切なく感じました。 主人公にフォーカスすると個人的には、リュック・ベッソン監督の「レオン」の殺し屋と重ねてしまいました。

 

それと、なんとなくクエンティン・タランティーノの雰囲気も感じられる作品だなと感じたのは自分だけでしょうか。

 

さすが、色々な賞を受賞しただけのことはある大変印象深い作品で、引き込まれたら、もう普通の作品では物足りなくなりそうな、そんな感じの映画でした。

 

引用元:ドライヴ / © 2011 Drive Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.

 

 

あらすじは、別サイトです。
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